障害者雇用の法定雇用率2.7%|企業と働く人の影響を解説

障害者雇用の法定雇用率2.7%|企業と働く人の影響を解説 障害者雇用

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結論:民間企業の法定雇用率は令和8年7月1日から2.7%

民間企業の障害者の法定雇用率は、令和8年7月1日に2.5%から2.7%へ引き上げられました。2026年10月10日現在は2.7%で、施行済みです。
雇用義務の対象は、令和8年7月から常用雇用労働者数37.5人以上の事業主で、障害者を1人以上雇用する必要があります。
求職者・家族は、雇用率の対象になる条件と、就労移行支援・就労定着支援の使い方を押さえておくと動きやすくなります。

(出典:厚生労働省、JEED。確認日 2026-10-10)

読者別の要点

立場 先に確認したいこと 読む章
企業の人事・総務・経営者 自社に雇用義務があるか、何人必要か、未達成時の負担 第2章・第3章・第4章
求職者・家族・支援者 手帳の種類と雇用率の関係、就労支援サービスの使い方 第3章・第5章

この記事の範囲

  • 本記事は民間企業の法定雇用率を中心に解説します。
  • 国・地方公共団体、教育委員会、特殊法人などの法定雇用率は【要確認: 各区分の現行の法定雇用率】です。厚生労働省の一次情報で確認してください。
  • 引き上げ前の率の経緯、たとえば2.5%がいつ施行されたかは【要確認: 令和6年4月施行かどうか、一次情報で確認】です。本記事では断定しません。

自社は対象?雇用義務と必要人数の確認方法

令和8年7月以降は、常用雇用労働者数が37.5人以上の事業主が障害者雇用義務の対象です。この規模に当たる事業主は、障害者を1人以上雇用しなければなりません(出典:JEED)。

「37.5人」という数字は、常用雇用労働者数をどう数えるかで結果が変わります。パート・アルバイトを含めた数え方は、次のとおり一次情報で確認してください。

  • 常用雇用労働者数の算定方法(週の所定労働時間ごとのカウントなど):【要確認: JEED・厚生労働省の算定方法】
  • 必要な雇用人数の計算式(常用雇用労働者数×法定雇用率、端数の扱い):【要確認: 計算式と端数の扱い】

計算式の根拠を確認する前に、自社の必要人数を概算して社内資料に載せるのは避けてください。数値例は、一次情報で計算根拠を確認してから使うのが安全です。

確認チェックリスト

  1. 自社の常用雇用労働者数を確認する(算定方法は一次情報に従う)
  2. その人数が37.5人以上かを確認する
  3. 現在雇用している障害者の人数を、次章のカウントルールに沿って確認する
  4. 法定雇用率2.7%に対する実雇用率を算出する
  5. 不足がある場合は、採用・職場環境の整備・外部支援の活用などを検討する

一次情報は次のページで確認できます。
– 厚生労働省「事業主の方へ」該当ページ:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/jigyounushi/page10.html
– JEED 障害者雇用ハンドブック該当ページ:https://www.jeed.go.jp/disability/data/handbook/q2k4vk000003mbma.html

実雇用率にカウントされる人と数え方のルール

雇用率の対象になる人

厚生労働省の資料では、雇用率の対象は次のとおりです。

  • 身体障害者:身体障害者手帳1〜6級の人
  • 知的障害者:児童相談所などで知的障害と判定された人
  • 精神障害者:精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている人

重度の人と短時間勤務の人の数え方

  • 重度身体障害者と重度知的障害者は、1人を2人としてカウントします。
  • 短時間の重度身体障害者・重度知的障害者は、1人としてカウントします。

「短時間」の定義や、短時間労働者全般の算定ルール、精神障害者に関する過去の特例・経過措置は、本記事では確認できていません。現行ルールと施行時期は【要確認: 現行の算定ルールと施行時期】です。

手帳の仕組みの整理

種類 等級・区分 補足
身体障害者手帳 重度の側から1級〜6級 7級の障害は、1つのみでは手帳交付の対象にならない
精神障害者保健福祉手帳 1級〜3級 雇用率の対象は手帳の交付を受けている人
療育手帳 国の通知上は重度「A」とそれ以外「B」の2区分 法的位置づけはなく、各自治体が自治事務として運用

(出典:厚生労働省の資料。確認日 2026-10-10)

療育手帳は自治体ごとに運用が異なります。企業が知的障害のある従業員を雇用率に算入する場合は、手帳の有無だけで判断せず、判定の根拠を所管機関や一次情報で確認してください。

未達成の場合は?納付金・調整金の仕組み

雇用率が未達成の場合の金銭面の仕組みは、JEEDの障害者雇用納付金制度で次のように整理されています。

  • 納付金:常用労働者が100人を超え、法定雇用率を未達成の事業主が対象です。不足する障害者数1人当たり月額50,000円を納付します。
  • 調整金:納付金を財源に、法定雇用率を超えて雇用する事業主へ支給されます。1人当たり月額29,000円で、年120人月を超える超過分は23,000円です。
  • 報奨金:100人以下の事業主に支給されます。令和8年度案内では1人当たり月額21,000円です。

(出典:JEED。確認日 2026-10-10)

注意点は次の2つです。

  • 確認できた範囲では、納付金の納付対象は「常用労働者が100人を超える事業主」です。ただし、雇用義務そのものは37.5人以上の事業主にかかります。納付金の対象外であっても、義務がなくなるわけではありません。
  • 行政指導や企業名公表など、納付金以外の対応は【要確認: 未達成時の行政上の措置】です。厚生労働省・ハローワークの案内を確認してください。

働く人・求職者への影響と使える支援

法定雇用率の引き上げが求人の増減や採用のしやすさにどう影響するかは、本記事では確認できていません。【要確認: 求人・採用動向に関する公的統計】です。ここでは、確認できた制度の範囲で整理します。

手帳の有無・等級と「雇用率」「福祉サービス」は別の話

  • 雇用率に算入されるかどうかは、前章の対象要件(手帳や判定)で決まります。
  • 就労移行支援などの福祉サービスの利用は、市町村の支給決定で決まります。市町村は、心身の状況、サービス等利用計画案、利用意向、訓練・就労に関する評価などを勘案して決定します。

就労移行支援

  • 対象は、就労を希望する65歳未満の障害者で、通常の事業所に雇用されることが可能と見込まれる人です。
  • 利用期間は、標準期間(24ヶ月)内で利用者ごとに設定されます。市町村審査会の個別審査で必要性が認められた場合に限り、最大1年間の更新ができます。
  • 65歳に達する前5年間、障害福祉サービスの支給決定を受けていた人は、一定の条件で65歳以降も引き続き利用できます。
  • 利用の流れは、市町村への支給申請です。申請書(様式第1号)に必要書類を添えて提出します。
  • 自己負担は世帯の収入状況に応じた月額上限があります。
区分 月額上限
生活保護世帯・市町村民税非課税世帯 0円
市町村民税課税世帯(所得割16万円未満)の一般1 9,300円
上記以外の一般2 37,200円

18歳以上の場合、所得を判断する世帯の範囲は、障害のある本人とその配偶者です。

就労定着支援

  • 対象は、就労移行支援・就労継続支援・生活介護・自立訓練の利用を経て一般就労へ移行した人です。就労に伴う環境変化で生活上の課題が生じていて、一般就労後6月を経過した人が該当します。
  • 利用期間は最大3年間です。期間後は、必要に応じて障害者就業・生活支援センター等に引き継ぎます。
  • 内容は、相談による課題の把握と、企業・関係機関との連絡調整などです。月1回以上の対面相当の支援を行い、月1回以上の企業訪問に努めます。

就労継続支援A型・B型の違い

  • A型:一般企業に雇用されることが困難で、雇用契約に基づく就労が可能な人が対象です。雇用契約を結び、最低賃金の支払い義務があります。
  • B型:雇用契約に基づく就労が困難な人が対象です。雇用契約は結びません。
  • 令和6年度の平均工賃(賃金)の月額は、B型が24,141円、A型が91,451円です(厚生労働省)。

最低賃金は原則として雇用形態を問わず適用されます。精神または身体の障害により著しく労働能力の低い人などは、使用者が都道府県労働局長の許可を受けた場合に限り、減額特例が認められます。

よくある質問

Q1. 現在の民間企業の法定雇用率はいくつですか?

2.7%です。令和8年7月1日に2.5%から引き上げられ、施行済みです(厚生労働省)。

Q2. 従業員が何人から障害者雇用の義務がありますか?

令和8年7月から、常用雇用労働者数が37.5人以上の事業主が対象で、障害者を1人以上雇用する必要があります(JEED)。常用雇用労働者の数え方は【要確認: JEED・厚生労働省の算定方法】です。

Q3. 重度の障害がある人は、どうカウントされますか?

重度身体障害者と重度知的障害者は1人を2人として数えます。短時間の重度身体障害者・重度知的障害者は1人です(厚生労働省)。

Q4. 手帳がないと雇用率の対象になりませんか?

身体障害者は手帳1〜6級、精神障害者は精神障害者保健福祉手帳の交付が対象です。知的障害者は、児童相談所などで知的障害と判定された人が対象です。個別の判断は、ハローワークや所管機関に確認してください。

Q5. 雇用率が未達成だと、必ず納付金がかかりますか?

常用労働者が100人を超え、法定雇用率を未達成の事業主には、不足1人当たり月額50,000円の納付金があります(JEED)。100人以下の事業主が対象になるかは、JEEDの最新案内で確認してください。

Q6. 就労移行支援はどこで申し込みますか?

お住まいの市町村に支給申請を行います。支給決定も市町村が行います。

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